2015年以降毎年5~7万人が受験し、1万人以上の合格者が出ている保育士は、比較的人気な資格と言えます。
しかし、少子高齢化のニュースなどを目にすると、「保育士になっても将来性ないんじゃないかな…?」といった不安や疑問が出てくる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、保育士はまだまだ需要があり、将来性はあります!
この記事では、保育士に将来性がある理由についてまとめてあります。
どのくらい先の未来まで見るかにもよりますが、少なくとも今後10年間は仕事先に困ることは無い優秀な職業の一つといえるでしょう。
保育士は需要があり、待遇も改善されつつある
保育士は今後の安定した需要が見込まれる職種です。
現在も求人倍率は非常に高く、需要に対して保育士の供給が追いついていない状況です。
この状況は保育士の合格者が増え続けていくこと、賃金の見直しなどによる保育士の離職率の低下などで変わっていく可能性はありますが、なかなか難しい問題です。
高い求人倍率
保育士の全国の有効求人倍率は、2.66倍となっており、全職種平均の1.16倍を大きく上回っています(令和3年10月、厚生労働省より)。
令和1年の3.86倍より下がってきているとはいえ、まだまだ需要が高い状況です。
改善されつつある待遇
高い求人倍率の背景には、合格率約30%と言われている保育士受験と、まだまだ改善の余地がある待遇面による離職率の高さなどがあります。
特に業務に対しての賃金の低さなどが大きな不満になり、長期間働く保育士が生まれにくいことがあります。
その状況を打破するために、補助金・保育士処遇改善等加算などの国の支援により、徐々にではありますが、待遇も改善されつつあります。
・幅が広がったキャリアアップ制度
これまでは、主任→園長といった役職しかありませんでした。現在では 主任→副主任→専門・各種分野リーダー→園長のようなキャリアも用意されています。また、民間企業も保育サービスに進出してきており、企業独自のキャリアも用意されており、選択肢は増えてきています。
・保育士処遇改善等加算
保育士としての経験年数に応じて給料のベースアップができたり、研修を受けることでキャリアアップができる制度です。
このような背景から、保育士の将来性は決して暗いものではないと言えます。
将来的に保育士の活躍の場がある3つ理由
少子高齢化の波が押し寄せており、どんどん出生率も下がっています。
そのような状況下でも、保育士の活躍の場はまだまだ将来性があるといえます。
その理由は①まだまだ解消されない待機児童問題②AIに代替されない職業③増える勤務先といったことがあります。
①まだまだ解消されない待機児童問題
待機児童問題という言葉は、ニュースで一度は耳にしたことがあると思います。
保育園に入園の申込をしたものの、利用できていない児童のこと
この児童数が、2020年4月時点で12,439人(前年比▲4,333任)となっており、実は調査開始以来最小の人数になっています(厚生労働省より)。
待機児童数は地域によって偏りがあり、特に都心部ではまだまだ解消されるまでに時間がかかりそうな問題です。
そのため、児童の受け皿となる保育園・保育施設で働く保育士の需要は高いまま推移していくと思います。
②AIに代替されない職業
近年のテクノロジーの急速な発展により、人力でやる必要の無い仕事はどんどん淘汰されていますが、保育士はAIに代替されない職種の一つです。
保育士にとって大きな負担となっている事務仕事などはテクノロジーによって軽減されることは十分考えられ、保育士本来の業務に集中できる環境にはなるかと思います。
ですが、子どものおむつ交換や寝かしつけ、感情を読み取ったりすることは、今後もAIやロボットでは代替することは難しいでしょう。
今後も保育士を持った人にしかできない将来性のある職種といえそうです。
③増える勤務先
保育に関する様々なニーズに応えるために、新しい業態がどんどん生まれてきています。
国のサポートもあり、待遇改善につながる体制も整ってきており、勤務先も選択肢も増えています。
●認定子ども園
保育園と幼稚園の機能を併せ持つ保育施設。幼稚園への入園希望者の減少と待機児童の問題を解決するために生まれた業態です。
●放課後等デイサービス
障害がある小学校〜高校生までの子どもを預かる施設。保育士の求人もあり、「保育」ではない仕事も求められている。
世の中の共働きのニーズや、女性の社会進出に伴い、「子どもを預ける」サービスはどんどん増えています。
保育業界は2025年が転換点
厚生労働省によると、保育所の利用児童者数のピークは2025年になるとのことです。
つまり、現在は児童に対して保育サービスが不足している状況ですが、このバランスが逆転し始めるのは、すぐそこまで来ているということです。
需要と供給のバランスが崩れると、保育サービスを提供している企業・組織間の競争が激しくなると予想されます。
この競争で勝ち抜くためには、児童・保護者から「選ばれる」保育サービスである必要があります。
保育士の価値は維持される
保育士になるためには、合格率30%の国家資格を取る必要があります。
競争が激しくなる保育サービスにおいて、「保育士が在籍しているかどうか」は大きな差別化ポイントになります。
そのため、競争が激しくなっていく保育業界において、保育士の需要が減るとは考えづらく、保育士の価値は下がることは無いでしょう。
※保育士の資格取得難易度が下がると、保育士の資格自体の価値は下がるかもしれません。
保育士にはいつでもなれる
保育士になるためには、年に2回行われる試験に合格する必要があります。
若干の受験制限はありますが、基本的に年齢不問でチャレンジできます。
試験以外にも、学校を卒業することでも取得できますが、社会人には現実的ではないので、試験合格を目指しましょう。
資格取得についてはこちらでもまとめています。
受験勉強は通信講座がおすすめなので、今すぐ勉強したい!って人はユーキャンで保育士講座を検索してみてください。
保育士の募集を見てみる
現在保育士の方もこれから保育士を目指す方も、まずはどんな求人が出ているのか見てみましょう。住んでいる地域や働ける条件で検索してみて、具体的にイメージしてみましょう。
●総合検索サイト
・indeed
・求人ボックス
・スタンバイ
●総合求人サイト
・タウンワーク
・マイナビ転職
・リクナビNEXT
●専門サイト
・ジョブメドレー
・保育士ワーカー
・保育人材バンク
・保育士バンク!
・保育士求人専門サイト 【ほいく畑】
・マイナビ保育士
・イクシィ(IXYEE)
・はじめての学童指導員
・保育メトロ
・保育バランス
・ママキュー保育
・ホイクル─ジョブ
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