・自分の殻を破りたい
・自分を変えたい
・高い目標を達成したい
・新しい目標管理を知りたい
普通に学校を卒業して、普通に就職して、そつなく働いていると
・なるべく無理をしない
・リスクがあることは避ける
・冒険しない
こんな選択をし続けていることに気が付きます。なるべく仕事を増やさす、波風を立たせないように…
こういう人生もありだと思いますし、そういった多くの会社員が今の日本を回していると思います。
ですが、現状に満足できず、
・高い目標を達成して成長していきたい!
・ワクワクして働きたい!
このような思いがある方におすすめな考え方が、OKRです。
Intel・Google_Facebookといった、時代の先端を走る企業が取り入れている目標管理方法で、「なりたい姿」にワクワクしながら全力で向かっていくことができるようになります。
これまでの目標管理方法では重視されてなかった「ワクワク感」や、達成が難しそうな高い目標達成も可能にしてくれる強力なツールです。
OKRは組織全体を巻き込むことで相乗効果を生み出すことができますが、個人でやってみることもできます。
身を置いている環境によって詳細な設定などは異なるかりますが、この考え方を取り入れることで毎日の仕事に取り組むスタンスは変わるはずです。
OKRとは?
OKRとは、Objectives and Key Results頭文字をとった、目標管理方法の一つです。
Intel・Google・Facebookなどが取り入れていて、日本でもOKRに関する書籍も多数発行されており、注目されている目標管理方法です。
日本でも成果主義が浸透してきていますが、理念や価値観を基準とする「働く意味・目的」にフォーカスしていることが、MBO・KPIのような目標管理とは異なる点です。
なりたい姿になるために全力を注ぐ
・Key Results=Oに向けて達成すべき重要な目標
OKRはこの二つを指標で目標を管理していきます。
Oの達成のために必要のないことはどんどん削り、本当に注力すべきことにのみ時間を割きます。
これを会社からトップダウン型で与えるのではなく、現場が自発的に考えて決めるボトムアップ型にすることで、「すべきこと」→「したいこと」に変換して行動していくことになります。
なぜOKRが注目されているのか?
すでに多くの日本企業では、MBOやKPIといった目標管理方法が導入されており、成果にもつながっています。
それらの目標管理方法は、どちらかといえば締切や数値化による「プレッシャー」を動機にして目標達成を目指す方法になります。
それに対してOKRは、自分の内から湧き上がるワクワク感などの「モチベーション」を動機に目標達成を目指す方法です。※もちろんOKRにもプレッシャーを与える側面もあり、全てをモチベーションで管理するわけではありません。
現代の日本では、生きるため・お金のために働くことはそれほど重視されなくなり、「何のために働くのか?」といったことが注目されてきています。
「意味労働」といった言葉も出てきており、お金や生活以外の「働く理由」を求める人が多くなったタイミングも、OKRが注目された要因かもしれません。
OKRのメリット
行動の優先順位がつけられる
最終ゴールが明確になるので、すべきこと・しなくてもいいことの取捨選択が明確になります。
やるべきことがわからなくなったり、今している仕事に疑問を感じたら、
「それ何のためにやってるんだっけ?」
という質問をすることで、方向性の調整ができるようになります。
回り道をなるべく避け、使える資源(特に時間)を無駄にせずに済みます。
背伸びした目標が達成できる
OKRは、現状ではできそうもない目標設定します。
その設定した目標に向かって全力で取り組みますが、実は達成率は100%じゃなく、60~70%の達成でも良しとするのがOKRの特徴でもあります。
達成率100%であることが良いのは間違いありませんが60~70%でも、簡単にクリアできそうな目標ではなく、「背伸びした目標」達成になっています。
つまり、できそうもない高い目標を追いかけることで、結果として背伸びした目標の達成につながることになります。
これを繰り返していくことで、気づいたらとんでもない場所に立っていることができます。
ワクワクしながら行動できる
OKRの多くは、トップダウンではなくボトムアップで決まります。
「難しいけど達成したらめちゃくちゃハッピー」と思える目標を、実行する本人が自ら決めます。
その目標は、想像するだけでもワクワクするものでなければなりません。
その目標に向けて行動するので、やらされ仕事にならず、自発的に創意工夫をしながら行動できるようになります。
ワクワクが原動力であれば、継続性にも期待できます。
組織が強くなる
OKRが浸透すると、企業・組織のビジョンが末端まで浸透することになり、全社員を同じ方向に向かわせることができます。
そうなると、部門を越えた共有や協力が生まれ、目標に向かう推進力が上がり、結果的に今よりもどんどん強い組織になっていきます。
その過程でさまざまな衝突や苦労も生まれますが、同じ目標に向かうための健全な衝突になります。
それは組織が強くなる過程の筋肉痛のようなもので、その後に超回復が待っています。
OKRの設定方法
OKRの設定前に理念・価値観を確認する
OKRを設定するためには、そもそも理念・価値観が必要です。
企業であれば当然あると思いますが、それが浸透しているかはまた別の話です。
まずは理念や価値観を明確にし、関わる人に浸透させるのが大前提になります。
Objectiveの設定方法
まずはこれを決めましょう。
会社であれば、経営者⇒役員⇒部長⇒課長⇒主任・・・というように、それぞれがOを設定していきます。
上層部に行けば行くほどOの視点は高くなります。
経営者以外の人は、
・会社のなりたい姿や目指す方向に対して、自分ができることは何か?
という視点で考えてみましょう。
個人決める場合は、自分の行動理念や価値観をもとに決めてみましょう。
世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする
Objectiveを決めるときのチェック項目
Objective決めるときには、こちらのチェック項目と照らし合わせると決めやすくなります。
✓理念や行動規範に基づいた目標になっているか
✓期限があるか
✓チーム・自分を鼓舞できるか、ワクワクするか
✓達成が難しい目標(ストレッチゴール)になっているか
✓達成されたかどうか客観的にわかるか
ワクワクは行動を持続させる
いくら素晴らしい目標を立てても、行動が伴わなければ達成することはできません。
Objectiveは、簡単に達成できない目標ではあるものの、ワクワク感を持つことができます。
ワクワクは人が行動につなげるための何よりのエネルギーになります。
常に自分にワクワク感という栄養を与え続けてくれるような目標にして、行動を途切れさせないようしましょう。
KRの設定方法
Objectiveの達成ににつながる重要な達成目標=Key Resultsを設定しましょう。
KRチェック項目
✓3~5個に絞れているか
あれもこれもやろうとしても、力が分散して結局どれも達成することなく終わることはよくあります。
Objectiveの達成に本当に重要な目標を絞り、その達成に注力できるようにしましょう。
✓締切をQMWで設定する
Q(quarter)=3か月、M(manth)=1か月、W(Week)=1週間の単位で目標を設定しましょう。
締め切りがあるだけで、行動に具体性と推進力を生まれていきます。
✓成果を目標にする
これを達成したらObjectiveが達成できる!という目標にしましょう。
そのために、質と量を意識した目標にします。
例えば、TELアポ30件は量の目標となりますが、これだけでは成果に結びつきません。
TELアポした先の目標も必要で、それを受注3件といった成果目標にすることで、量をこなす目標に対しても、受注3件につなげるための創意工夫が生まれ、どんどん精度が上がっていくことになります。
✓達成困難な目標になっているか
Objectiveも達成困難な目標なので、そこに到達するためには、KRも達成困難な目標になります。
60~70%の達成でも良しとするOKRの特徴から、60~70%の達成でも、背伸びした目標達成になります。。
✓自ら決める
トップダウンだとワクワクできないし、責任感も出てきません。
自らの意思で、これだ!というKRを決めましょう。
OKRの運用方法
絵に描いた餅で終わらないように、運用していかないと意味がありません。
OKRでは細かな進捗管理をして、達成に向かって行くことが特徴的です。
進捗確認
QMWで確認
設定した目標に対して、先述したQMWで進捗を管理します。
目標に対して現状の達成度はどのくらいなのか、それがわかるように数値で達成度をスコアリングできるようにしておきましょう。
例)1〜5段階評価、0〜1点方式
チームで進捗共有MT
進捗確認はチーム単位で行いましょう。
目標に対して行き詰っていたり、進捗が遅れているとしたら、対策をみんなで出し合いましょう。
ここでのアイデア出しは柔軟に行い、「Oの達成」という最大の目標達成を最優先で考えましょう。
KRという手段が目的化しないように注意しましょう。
●週初め/月曜日/これからの行動確認
・目標の確認
・達成の自信値
・健康状態の確認
・今週の優先事項
・今後の4週間の予定
・OKRの自信度の確認
●週末/金曜日/結果の確認/ウィンセッション
…成果発表
・タスクの確認
・タスクの進捗を数値化
・褒め合い喜びを共感
1対1での会話も積極的にする
チームでの定期的な共有だけじゃなう、1対1での会話も行います。
固定の上司・管理者ではなく、数名の上司・管理者と会話を行うことで、複数の視点から目標達成に向けてアプローチすることができます。
また、会話をすることで適度なプレッシャーも感じることができ、いい意味でさぼることもできなくなります。
・人事評価と結びつけない
OKRは達成困難な背伸びした目標になるので、成功確率は低くなります。
もしOKRと人事評価を直結させてしまうと、OKRに対してリスクを取らなくなってしまいます。
つまり、失敗しない無難なOKRになる可能性があります。
そうなれば殻を破ることもないまま、成長も鈍化していってしまいます。
OKRは人事評価には直結しないようにしましょう。
OKRのデメリット
◉理念に共感できていないと運用できない
今の会社で嫌々働いてる人や、理念について考えたことも無かったような人は、OKRの運用はできません。
◉OKRの設定をしない人には強制させる
会社や組織には、理念に共感できない人や、モチベーションが高くない人がいます。
OKRは組織全体を巻き込んで運用してこそ効果を発揮するので、余り仕事に熱が入っていない人たちにも半ば強制的に導入することになります。
そうなると、風土も変わっていくので、合わない人は離脱していく可能性もあります。
いずれにしても、OKRは現状を打破するための強力なツールなので、変化を嫌う人には向いていません。
OKRをもっと詳細二知りたいって人はぜひ書籍で読んでみてください。
まとめ/OKRは理想論?
GoogleやFacebookのような、カリスマ経営者がいたり、理念に共感して入社してる人が多い限られた企業はすぐに実行できると思います。
そうじゃない企業は、まず大前提の理念に共感させる、共感できるって状態にしていないと難しそうです。
また、「社員全員がワクワクしながら目標達成に向かって働いてる」状態は、それはそれは素晴らしいですと思います。
もちろんこれを目指すべきです。
ですが、現実的には会社の理念とか別にどうでもよくて、何となく毎日働いてる人の方が多そうなイメージです。
OKRはできればすごい効果を発揮すると思いますが、実行までにはハードルが高く、すぐにできて効果も見やすいKPIから抜け出せないのかもしれません。
営業個人であれば、まずは自分個人でOKRを設定してみると、面白さと難しさがわかるので、ぜひやってみてください。
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