サラリーマンとして平々凡々にやってきて、生活に困ることはなくなった。
だけど仕事が心から楽しいとは思えず、「お金のため」が一番の働く理由になっている。
できるなら今の仕事を辞めて本当に好きなことに人生の時間を使いたい。
そう思いながら、特に何か新しいことを始めるでもなく、平日を当たり前にクリアする日々を送っていませんか?
そんな日常に楔を打ち込むような魅力的な言葉が、近年ブームになっています。
それがFIREです。
コーヒーでもなければ、火でもありません。
経済的に独立し、早期リタイヤして、本当に好きなことをする自由を得た人
このような天竜人のようなライフスタイルです。
FIREは投資の利回りで生活費を生み出し続けられる状態にすることで実現できます。
この記事では、FIREの具体的な内容と、達成するために必要な資金額もまとめています。
FIREは、資本主義社会で「あがり状態」で、サラリーマンなら一度は夢見るスタイルだと思います。
まずはこのライフスタイルを理解して、明日から具体的な目標をもって生きていきましょう。
最近話題の「FIRE」とは?
Pete Adeney(ピート・アデニー)さん(誰?)がFIREブームの火付け役と言われている米国・欧米で流行しているライフスタイルです。
ビジネス書もたくさん出ていて、「金持ち父さん貧乏父さん」のように、これまでの日本での生き方の常識を壊してくれました。
ニュースやYouTubeなどのメディアでも取り上げられており、サラリーマンの希望の星としては、三菱サラリーマンさんなどが有名ですね。
●三菱サラリーマンさんの書籍はコチラ
日本でも受け入れられている背景には、
- 65歳定年まで働き続けたくない
- 会社が定年までの働き方自体保障できなくなってきた
- テレワークや副業の奨励などの働き方の多様化
コロナによりさらにこの価値観の浸透を加速化させ、特に若い世代やミレニアル世代で密かなブームになっています。
FIREとは
FIRE(ファイア)とは、英単語の頭文字を取った造語です。
Financial/経済的
Independence/独立
Retire/リタイア
Early/早期
つまり、会社や他人に依存せずに生きていける経済状況になり、労働から早期に引退することです。
毎日働きたくない〜って思いながら満員電車に乗っているサラリーマンにとっては夢のような話です。
30代のぼくがFIREに惹かれた理由
新卒で入社した会社も、気づけば10年以上になり、結婚して子どもも生まれ、マイホームをローンで購入するところまで人生が進んで来ました。
ここに来て、これまでぼんやりとしかイメージできなった自分の将来が、ここに来て鮮明に見えてきました。
そのイメージとは
・頑張って出世したとしても、仕事の忙しさやストレス量に比例して収入は増えない
・気づいたら定年を迎え、人生終了……
こんな未来をイメージしてしまいました。
そんな中、このFIREというライフスタイルがあることを知り、普通のサラリーマンでもできる!という触れ込みもあり、できることならなってみたいと強く思うようになりました。
FIREが目指す姿
FIREを目指す人たちに共通していることは、「贅沢をしたい」という思いが少ないことです。
お金をたくさん稼いで贅沢することよりも、「自分らしく働きたい」「自由に生きたい」という思いの実現に重きがあります。
資本主義社会で自分の意思で自由に生き方を選択するためには、経済的な自由が必要なのです。
つまり、会社に依存せずに生きていくためのお金を稼ぎ続けられることが必須です。
そのためには、投資リターンによって生活費を賄える状態になっていなくてはなりません。
この状態になれば経済的に自由な状態になり、「生き方」を自分で選択できるようになります。
この生き方を最速で実現しようとすることが、FIREの目指す姿です。
※サイドFIRE
本業をしたまま副業と投資で生活資金を貯めていく「サイドFIRE」というライフスタイルもあります。
早期退職との違い
早期退職はFIREのRE(リタイア・アーリー)部分で、会社定年前に辞めたり、労働自体を早く辞めることを言います。
経済的に自立しているかどうかは二の次にして、
・宝くじが当たった
・退職金と貯金などで暮らしていく
・お金をかけずに自給自足の生活に舵を切った
このようなことで仕事を辞めたケースは早期退職と言えます。
FIREは
・20・30代も多く実践している
このような点が早期退職とは違います。
そして、FIREと早期退職の一番の違いは、資金に上限があるかないかです。
早期退職の場合は資金の多い少ないはありますが、資金に上限があります。
その点FIREに関しては、投資のリターンが毎年入ってくるので、上限がないとと言えます。
つまり、若い時に退職したとしても、毎年の生活費が賄えるので、その後の人生も資金の不安になることなく生きていくことができます。
FIREを実現する方法
全サラリーマン憧れのFIREを実現したい!というわけで、具体的にどうすればいいのかみていきましょう。
FIRE達成までステップ
☝️ステップ1:目標資産額の設定
働かなくても生きていける=生活費が投資のリターンで賄える資産がゴールになります。
その資産額の算出方法に、4%ルールというものがあります。
●4%ルール
米国にあるトリニティ大学で、1926~1995年までの69年間にも渡る長期間で、退職者の保有する金融資産の推移を調査した研究があります。その研究によると、1年間の生活費の25倍の元手を、年利4%で資産運用した場合、元手を減らさずに生活費を捻出し続けられる確率が95%であったといいます。
このルールに基づくと1年間の生活費の25倍を年利5%(税引後4%)で運用すると元手を減らさずに必要な生活費を捻出できると言われています。
つまり、FIREの目安の金額は、1年間の生活費の25倍の資産額となります。
まずは現在の生活費がいくらかかっているかを把握して、リヤイア後にどんな生活をしたいかイメージします。
・趣味に力を入れたい
・月に1回は外食をしたい
など、人生を楽しむための支出も生活費に組み込みます。
そのうえで、1年間にかかる生活費を計算します。
【1人暮らし平均生活費】
・1ヶ月= 約15万円
・1年間=15万 × 12ヶ月 = 180万円
・FIRE目安資産額=180万円×25倍=4500万円
【4人家族の平均生活費】
・1ヶ月= 約34万円
・1年間=34万 × 12ヶ月 = 408万円
・FIRE目安資産額=408万円×25倍=1億200万円
※URくらしのカレッジ、Rooch参照
☝️ステップ2:現在の資産額の確認
ゴールが決まったら、次は現在地=現在の資産額を把握しましょう。
現在地を知ることで、ゴールまでの距離がわかるので、打ち手も見えてきます。
【保有資産額平均】 ・30代、単身世帯・・・359万円 ・30代、二人以上世帯・・・529万円 ※トクバイニュース参照
☝️ステップ3:支出の確認
次は支出の確認をしましょう。お金を稼いでも水漏れしっぱなしだと、いつまで経ってもFIREは目指せません。
自分が何にお金を使っているかわからない状態の人も多いと思うので、明細をチェックする癖をつけましょう。
特に現在は個人が楽にお金を使ってしまうシステムが多いので、気づいたらお金を使ってしまっている場合が多いです。
【すぐにやれる支出の確認・カット】
・クレジットカード明細確認
・加入しているサブスクの確認
・保険・携帯代の見直し
・光熱費の一括管理
・家計簿アプリの導入
収入を増やすよりも、支出を減らすほうが手っ取り早く資産は増えます!
これを機に支出を見直しましょう。
☝️ステップ4:収入UP
FIREを達成するためには、どうやっても収入UPが必須です。
収入UPの方法はいくつもありますが、絶対に必要になるのが、個人のスキルUPです。
どのスキルを伸ばすのが効率的なのは、自分が「どの領域」で収入UPをするのか次第です。
●本業
手堅く収入を増やせるのが、シンプルですが本業を頑張ることです。
出世やインセンティブで収入を上げることになりますが、よほど実力がないとなかなか大幅な収入UPは見込めません。
ぼくのような凡人サラリーマンであれば、頑張ったところで雇用を維持するのがやっとになるので、収入をあげることよりも、同じことを時短でできるように、生産性を意識した方がいいかも知れません。
●副業
凡人サラリーマンがやるべきなのは間違いなく副業だと考えます。というかFIREを実現させるためには副業は不可欠です。
【副業のメリット】
・収入源を複数持つことでリスク分散になる
・ストック型の副業は、資産になり得る
・スキルUPにつながる
・脱サラの糸口になる
アルバイトのような副業であれば着実に稼いでいくことはできますが、稼げる額は少なく、なかなかFIREの実現までは実現が難しいです。
おすすめはストック型の副業で、それ自体が資産になり得ることです。
【ストック型の副業】
・ブログ
・note
・YouTube
・kindle出版
この副業で稼げるようになれば、それを本業に変えていくことも可能になります。
●起業
凡人サラリーマンにはなかなか行動に結びつきづらいのが、起業です。
サラリーマン根性が染み付いていると、どこかで「出社するとお金をもらえる」という考えが根底に根付いてしまいますが、起業するとそうはいきません。
自分で生きていくために無駄な時間を一切過ごすことはできず、行動の責任を自分で追わなくてはいけません。
そんなリスキーなイメージがあるので、どうしても起業の決心ができません。
ですが、サラリーマンでいるとうちには享受できないメリットがたくさんあります。
【起業のメリット】
・節税ができる
・ルールを自分で決められる
・稼ぎが青天井
特に節税に関しては、サラリーマンでいる時より遥かに優遇されます。
凡人サラリーマンであれば、副業を軌道に載せて、それを元に起業につなげていくといいです。
☝️ステップ5:投資
最後に投資です。年利5%(税引後4%)で運用できれば、FIREに近づいていけます。
投資方法は非常に多くの方法がありますし、正解はありません。
ですが、多くの書籍で言われているリスクが少なく堅く増やして行けるのは投資信託と言われています。
投資信託は初心者でも始めることができ、目標年利も3〜5%と言われているので、FIREの指標ともリンクしてきます。
目標生活費を低くし、支出を下げ、収入を上げて得られた資金をコツコツ投資していくことが最短距離となります。
投資は最後に書きましたが、現時点で少しでも余剰資金があるのであれば、証券口座を開設して、投資を始めてみましょう。
ぼくもとりあえず証券口座を開いて、NISAの手続きをして投資信託から始めています。
凡人サラリーマンがFIREを達成するために
凡人サラリーマン代表のぼくが、先ほどの4%ルールを元に、1年間の生活費25倍はいくらくらいが必要なのか見てみましょう。
【4人家族のぼくの生活費】
・1ヶ月=23万円
・1年間=23万円×12ヶ月=276万円
・FIRE必要資産額=276万円×25=6900万円
年間頑張って貯めれそうな貯金額は、多く見積もって100万円程。
つまり、今のままサラリーマンのみであれば、6900万÷100万円=69年かかります。
これで今のサラリーマンのままだと無理ゲーだとわかりました。
●もっと早くFIREの考え方に出会いたかった
後の祭りマックスですが、現在サラリーマン人生は13年目に突入しています。
仮に新卒1年目から毎年100万円ずつ貯めていたとしたら、現時点で1300万円の資産があることになり、これを年利4%で運用できていたとしたら、1300万円×4%=52万円ものリターンがあったことになります。
今これを見ている人は、投資は早くするにこしたことはありませんので、ぜひ少しでもいいので始めましょう。
●サイドFIREというスタイル
FIRE達成額を見て、もう無理だから諦めようって人(ぼく)におすすめなのが、サイドFIREというスタイルです。
これは完全に働くことを辞めるのではなく、働きながら生活費の一部を投資のリターンで賄うというスタイルです。
先ほど書いた元 手が1300万円あれば、毎年52万円のリターンがある状態も、いわばサイドFIREと言えます。
どのくらいの生活費を投資の利回りで得たいのか考えて、それに向かって資産形成をしていくので、FIREよりもだいぶ低い目標金額で始めることができます。
まとめ
FIRE自体はとても素晴らしい生き方ですが、いかんせん凡人サラリーマンが実現させようと思うと、途方もない資産が必要なってしまいます。
ですが、ここで思考停止で当たり前の日常に戻ってしまうことはめちゃくちゃもったいないです。
FIREの考え方でぼくが大事だと思ったのは、生活費を見直すということです。
特に現在の支出を見直すだけでも、多くの無駄な支出が見つかるはずです。
支出を見直して倹約し、収入UPの努力をしながら、余剰資金は投資に回す。
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