根性や諦めないって精神論はもうええわ…
未達の時に上司に報告するのが超イヤ…
営業職で働いていると、こんなことは日常茶飯事です。
特に営業職は「数字目標」が常について回るので、他の職種よりもはっきり「できる・できない」の判断がされやすいです。
目標未達が続けば、周りからは売れない営業としてのレッテルを貼られ、どんどん営業が嫌いになってしまいます。
逆に目標達成し続けることができれば、収入も増えて仕事がも好きになり、メンタルも安定して充実した毎日が送れるようになります。
目標達成さえできれば、人生も好転していく…それが営業職です。
ここでは営業プレイヤーが、目標達成を狙ってできるようになるための強力な考え方「KPI」について解説します。※リーダーやマネジャー・経営層になってくると指標などは変わります。
KPIは目標達成を偶然ではなく、必然にするための考え方です。
ぜひ身に付けてハッピー営業ライフにしましょう!
◉目標達成し続けたい人
◉まぐれ達成じゃなく、再現性がある「達成力」をつけたい人
◉会社がKPIKPIうるさいんだけど、どうやって作るん?って人
目標達成のためのKPI設定方法
KPIとは
目標達成のために必要なプロセスを洗い出し、その進捗を管理して目標達成まで導く考え方です。
KPIを設定して目指す目標のことをKGIといいます。
経営者であれば、「10年で年商10億円!」や「1年間で売上1億!」という目標を立てますが、これがKGIになります。
そのようなKGIから、それぞれの部署に小さくなったKGIを設定して、経営者のKGIを実現できるようにします。
営業プレイヤーは、経営者のKGIを達成するための小さなKGIの達成を担うことになります。
法人営業であれば売上目標や利益目標といった会社から設定された目標になります。
つまり、KPIとは最終的にKGIを達成するためのものになり、KPIが全て達成できてもKGIが達成できていなければ意味が無くなってしまいます。
KPIの設定方法
◉SMARTで考える
目標設定するに便利なフレームワークがSMARTです。
Measurable・・・▶︎数値化できるか
Achievable ・・・▶︎現実的かどうか
Related ・・・▶︎目標に影響があるかどうか
Time-bound・・・▶︎期限があるかどうか
この5つが満たされているようにKPIを設定します。
◉KPIは簡単な算数になる
営業プレイヤーのKGIは会社から与えられる売上・利益・取引社数などになるので、ここではKGI=1年の売上目標とします。
このような簡単な計算式で書き出すことができます。
足し算なのか掛け算なのかは、それぞれのKPIによって変わります。
このKPIの洗い出しに便利なのかKPIツリーです。
◉KPIツリーを作る
目標を達成するためのKPIを洗い出すために、KPIツリーを作ると便利です。
頂点がKGI=売上目標になるように、どんどん要素を分解していきます。
・KGI5000万
=KPI①受注50件×KPI②客単価100万
↓
・KPI①受注50件
=KPI③プレゼン100件×KPI④受注確率50%
↓
…
・KPI②客単価100万
=KPI⑤見積400万×KPI⑥受注確率25%
↓
…
このように分解していき、もうこれ以上分解できない!ってところまで考えます。
この時にSMARTのフレームワークを使い、KPIは必ず数字で設定しましょう。
◉取捨選択して優先順位をつける
KPIを考えていくと、やらなくちゃいけないことがたくさん出てきます。
もちろん全て完璧にできれば、それだけ目標達成に近くかもしれませんが、限られた時間の中では、全てやることは難しいです。
売上目標達成にインパクトの大きいことから優先的に取り組み、インパクトの少ないことはなるべく後回しにするか、「やらない」ようにしましょう。
◉スケジュールに落とし込む
絞られたKPIを具体的にスケジュールに落とし込みます。
ここで具体的に考えることで、「ちょっと現実的じゃないな…」と思えば、KPIを調整してきます。
また、KPIでは定期的に振り返ることが非常に大事になるので、毎日、週1回、月1回、3ヶ月に1回などの、自分にあったタイミングで設定しておきしょう。
定期的に振り返ることで、売上目標と現在地を確認することができるので、KPIを都度調整していくこともできます。
目的は売上目標の達成なので、最初に決めたKPIに縛られ続けなくても大丈夫です。
KPIのコツ
◉KPIの切り口
営業プレイヤーがKPIを考えるときの切り口についていくつかまとめます。
これの切り口を使うと、KPIも設定しやすくなります。
・新規/既存
・探客…リストUP、TEL、郵送、DM、セミナー集客、紹介
・商談…アポイント獲得、提案、見積作成、受注、客単価、受注期間
・フォロー…定期訪問、紹介、別商品紹介
◉指標の定義を決める
指標の定義が定まっていなければ、正しいKPI設定ができません。
例えば新規アポイントは1回目のアポイントのことだけなのか、それとも未取引のアポイントなのか。
プレゼンは価格を伝えるだけなのか、見積の提出なのか。
この言葉一つ一つにしっかり定義を決めることで、進捗も把握できます。
◉売れてる人に聞く
KPIがどうしても思いつかない、いまいち達成までのビジョンが見えないって人は、売れてる人に聞くのが早いです。
売れてる営業は自分とは違うKPIを設定していることも多く、新しい発見が多いです。
「同僚に聞くのが恥ずかしい」なんて思っていると、貴重な時間を失ってしまいます。
プライドは捨てて良いことはどんどん取り入れていきましょう。
◉KPIの振り返りのポイント
進捗をしっかり記録していれば、リストからのアポ獲得率、受注率、売上が見込める顧客からのアポ獲得率など、さまざま割合を計算することができます。
過去のデータがあれば、そのデータをもとに割合をKPIにすることもできます。
もし進捗が遅れていたり、実際にやってみたら現実的じゃないことであれば、どんどん調整していきましょう。
この振り返りの時間を設けることで、目的を見直すことにもつながるので、必ず行いましょう。
KPIのメリット
実際にKPIを設定して営業をすることには、さまざまなメリットがあります。
・営業活動の精度向上
・モチベーション向上
・上司への報告の精度向上
・目標達成に再現性が出てくる
◉営業活動の精度向上
KPIを設定して営業活動をすれば、毎日の営業活動の精度が上がっていきます。
精度上げるのに特に重要なのが、定期的な振り返りです。
KPIを設定することで、数字をもとに振り返りができるので、目標達成のための具体的な打ち手を考え続けることができます。
この思考回数が増えることで、目標達成への活動の精度がどんどん上がっていきます。
◉モチベーションの向上
売上目標自体が現在地から遥か遠い数字に見えたとしても、KPIを設定することで、現実的な目標を追いかけることができるようになります。
KPIを達成し続けることで、それが最終的に売上目標に到達できるビジョンを持てると、モチベーションが上がってきます。
さらに、KPIを設定して具体的な行動が決まっていれば、モチベーションに左右されることがなく、粛々と行動につなげることもできます。
最低でも行動を継続させ、モチベーションを上げて、もっと行動レベルを上げることにつなげることができます。
◉上司への報告の精度向上
上司への報告ほどめんどくさいことはないですよね。
抜け漏れがあったりすると、後から報告を求められたり、達成のための道筋の報告を求められたりします。
KPIをしっかり設定して、それを事前に上司に共有しておけば、その進捗を報告することでOKになります。
定期的な振り返りを行なっていれば、それも併せて報告していれば、上司は安心します。
上司はその上の上司への報告の義務があるので、なるべく具体的な情報を伝えてあげることが肝心です。
◉目標達成に再現性が出てくる
KPIは全て数字での目標になるので、達成要因もしっかり把握することができます。
これができるようになると、新しい目標が降りてきても達成することができるようになります。
営業は特に資格が取れる職種ではありませんが、目標達成ができるノウハウがあれば、移動先でも転職先でも活躍できます。
まとめ/行動あるのみ
KPIは行動する前にしっかりと考えることが重要です。
ですが、KPIの設定だけで満足してしまうケースも多く、実際にほとんどのKPIが実行されずに終わってしまうこともあります。
そうなると、せっかく費やした時間を次につなげることもできなくなり、目標達成も行き当たりばったりになります。
KPIを設定することはスタートラインに入る準備段階でしかなく、行動しなければ何も変わりません。
ほんの少しでもいいので、立てたKPIをかならず実行して、PDCAを回すようにしましょう。
KPIは営業だけじゃなく、あらゆる目標達成に有効な考え方なので、ぜひ実行して、人生を変えるノウハウとして身につけてください。
コメント